Injury Alert(傷害速報)

 

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No.072 グラウンドで発生した腹部外傷(事例2) 整地用グラウンドレーキ(トンボ)による内臓損傷

事例 年齢:14歳 5か月 性別:男 体重:56kg 身長:156cm
傷害の種類 転倒による腹部打撲
原因対象物 整地用グラウンドレーキ(トンボ)
臨床診断名 外傷性十二指腸破裂,右撓尺骨遠位端骨折
直接医療費 1,657,490 円
発生状況 発生場所 学校のグラウンド
周囲の人・状況 野球部の練習後,整地作業をしていた.周囲には他の野球部員がいた.
発生年月日・時刻 2013 年2 月26 日  午後5 時30 分頃
発生時の詳しい
様子と経緯
受診前日の午後5 時30 分頃,野球の練習後に前向きにグラウンドレーキを構えて走ってグ ラウンドを整備していたところ,石につまずき前方へ転倒し,グラウンドレーキの柄で臍部 右側を強打するとともに右手も巻き込まれて右手首も受傷した.右手首の痛みが強く,整形 外科医院を受診.右橈骨尺骨遠位端骨折の診断で整復固定処置を受けた.その時は手の痛み が強く,腹痛の訴えはなかった.整形外科医院から帰宅後,量は少なかったが夕食は摂取し た.その後腹痛を訴え出したもののしばらく様子をみていたが,午前0 時過ぎに嘔吐し,腹 痛も増強してきたため,救急車で来院した.
治療経過と予後 初診時,腹部全体で筋性防御を伴わない圧痛を認めた.腹痛は臍部右側に最強点を有してい た.腹部CT 検査で十二指腸水平脚の腸管壁浮腫を,その尾側に消化管外のエアを認めたた め,十二指腸穿孔が疑われて緊急開腹手術となった.術中所見では水平脚背側に5mm の穿 孔を認め,周囲の十二指腸壁は肥厚していた.穿孔部位をトリミング・縫合して手術を終了 した.術後は絶飲食・点滴管理とし,術後5 日目から水分摂取を,術後6 日目から食事を再 開した.その後の経過は良好で,術後14 日目に右橈骨尺骨遠位端骨折部のギプスをカット し,退院・外来経過観察となった.腹部については外来で術後半年間経過観察を受け,特に 問題がないことを確認後,経過観察終了となった.
Full Text No.072 グラウンドで発生した腹部外傷(事例2) 整地用グラウンドレーキ(トンボ)による内臓損傷
類似報告 No.72 類似事例1

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