Injury Alert(傷害速報)

 

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No.009 自転車用ヘルメットによる窒息

事例 年齢:6歳 9か月 性別:女 体重:22kg 身長:120cm
傷害の種類 窒息
原因対象物 公園のうんてい棒と自転車用ヘルメット
臨床診断名 急性低酸素脳性症
直接医療費
発生状況 発生場所 市設営の公園のうんてい
周囲の人・状況 学校から帰宅して、自転車で広場に向かい、友達3人と住宅地内にある公園で遊んでいた
発生年月日・時刻 午後4時50分頃
発生時の詳しい
様子と経緯
患児はヘルメット(縦25cm、横20cm)をかぶり、うんてい棒の上部(高さ1.5m)にのぼり遊んでいた(写真1).足を滑らせて、うんてい棒の間に落下した.ヘルメットが鉄棒と鉄棒の間(幅17.5cm)にひっかかり、顎紐で宙吊りになった.友人が周囲の大人に助けを求め、近所の人により窒息は解除されたが、救急隊到着までの約10分間、心肺蘇生行為はされなかった.
治療経過と予後 事故発生後約10分で救急隊が現着した.心肺停止を確認し、直ちに心肺蘇生術が施行された.心拍・呼吸は再開したが意識消失状態が続いた(写真2).当院救急外来到着時は、GCS 3点、すぐに気管内挿管を施行し、36時間の軽度低体温(34℃)療法を開始した.低体温療法開始後、血圧低下、高血糖、低カリウム血症を認め、各々補正を要した.入院2日目から0.5℃/日の速度で復温した後、筋弛緩剤と鎮静薬を中止した.その時点で自発運動を認め、呼名に反応した.入院8日目の頭部MRI検査では、両側大脳半球後頭葉の皮質にT2強調画像、FLAIR画像で高信号域を認めlaminar infarctionの所見であった.入院9日目に抜管し、入院10日目に経管栄養と理学療法を開始した.その後劇的に改善し、入院35日目に退院した.事故後38日目から元のクラスに通学を再開している.
Full Text No.009 自転車用ヘルメットによる窒息
Follow-up報告 Follow-up報告 No.1

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