事例 | 年齢:2歳 3か月 性別:女 体重:11kg 身長:80cm | |
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傷害の種類 | 窒息 | |
原因対象物 | チャイルドシート固定のためのロック機構(ALR:Automatic Locking Retractor)が付いた後部座席のシートベルト | |
臨床診断名 | 低酸素性脳症 | |
直接医療費 | ||
発生状況 | 発生場所 | 自動車内の後部座席 |
周囲の人・状況 | 後部座席に兄(5歳)、運転席に母親 | |
発生年月日・時刻 | 2008年11月29日 午後1時00分頃 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
走行中の自動車の後部座席で5歳の兄と共にシートベルトで遊んでいた.兄が「首が!」という声を発したので母が後部座席を振り返ったところ、女児の首にシートベルトがきつくからまり窒息していた.すぐに停車し、ベルトをはずそうとしたが、ロック機構のためにゆるまず、逆にしまっていくため、近くの店ではさみを借りてベルトを切ってはずした.直ちに当院に救急搬送された.後部座席のシートベルトはチャイルドシート固定のためのロック機構が付いており、シートベルトを最後まで引き出すとロックされ、巻き込みの方向のみにしか動かなくなり緩まなくなるようになっている. | |
治療経過と予後 | 当院到着時、顔面は鬱血し、全身強直の状態で意識障害を認めた.窒息による低酸素性脳症と考え、輸液、グリセオール、ミダゾラムにて加療した.次第に意識レベルは回復し、9日後に事故以前の状態まで回復し、退院した. | |
Full Text | No.022 ロック機構付きシートベルトによる窒息 |
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