事例 | 年齢:1 歳 5 か月 性別:男児 体重:10.5 kg 身長:73 cm | |
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傷害の種類 | 誤食 | |
原因対象物 | フッ素入り子ども用歯磨剤 (フッ素濃度950 ppm/対象年齢記載は無し) | |
臨床診断名 | 急性フッ素中毒疑い | |
直接医療費 | 156,430 円 | |
発生状況 | 発生場所 | 洗面所 |
周囲の人・状況 | 兄はいたが見ていない.母は別の場所にいたため大人の目撃なし. | |
発生年月日・時刻 | 2021年10月X日(日)午前5時30分頃 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
兄が朝歯磨きをした後,歯磨剤を洗面台(高さ約80 cm)に置いていた.午前6 時半頃に自宅で嘔吐が出現し,吐物の中に歯磨剤も少量あった.その後も嘔吐が2 回あり,午前7 時半ごろ(事故発生から約2 時間後)に外来受診となった. 吐物に歯磨剤が少量混在していたこと,開封したばかりの歯磨剤の量が減っていたことなどから,誤食を疑った.おそらく本児が椅子に乗って洗面台にある歯磨剤を取り誤食したと思われた.歯磨剤の誤食量は,残量から考慮すると30 g 程度と考えられた. | |
治療経過と予後 | 経緯からフッ素中毒による消化器症状を考えた.来院時は活気の低下もなく,血液検査や画像検査でも特に異常所見はなかった.補液を行いつつ経過観察の方針とした.水分・食事摂取が可能なことを確認して第2日目に退院とした.合併症などは退院後も発生していない. | |
Full Text | No.113 フッ素入り子ども用歯磨剤の誤食による急性フッ素中毒疑い |
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