事例 | 年齢:0 歳 11 か月 性別:男児 体重:9.7 kg 身長:73 cm | |
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傷害の種類 | 誤飲 | |
原因対象物 | 水で膨らむボール(高吸水性樹脂製品)(大きさは1つあたり直径10~20mm大で,膨らむと直径35~40mm大になる,対象年齢10歳以上と記載あり)(図1) | |
臨床診断名 | 異物誤飲,腸閉塞 | |
直接医療費 | 入院 688,520 円 | |
発生状況 | 発生場所 | 自宅の浴室 |
周囲の人・状況 | 兄と一緒に入浴中に,本製品を使用して遊んでいた. | |
発生年月日・時刻 | 2021 年6 月X 日(金)午後3 時0 分 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
上記時刻に,自宅の浴室の浴槽内で,水につけると膨らむボールで,本児は兄と遊んでいた.膨らむ前のボールも複数個を水につけていたが,個数は確認していなかった.同日深夜になって,腹痛,嘔吐が出現し,吐物に食残とボールの一部が混ざっていたため,誤飲を疑って,すぐに救急外来を受診した.明らかな成人の目撃はなかった. | |
治療経過と予後 | 来院時,活気不良,嘔吐あり,腹部膨満していた.腹部X線写真(図2)で異物は確認でき なかったが,小腸ガスを認めており,腹部CT写真(図3)で拡張した小腸と局所的な虚脱 を認めたが,異物の同定は困難だった.病歴より膨らむボールによる腸閉塞として減圧目的 にサンプチューブを挿入し入院となった.同日,緊急開腹手術を行い,小腸が局所的に40mm程に拡張し,陥入した異物を同定した(図4).用手的に異物を結腸まで先進させ,閉復終了とした.X+1日,異物は自然排泄され,入院X+4日目に,術後合併症なく退院となった. | |
Full Text | No.109 高吸水性樹脂球の誤飲による腸閉塞 | |
Follow-up報告 | No.109 類似事例1
No.109 類似事例2 No.109 類似事例3 |
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類似報告 | No.109 類似事例4
No.109 類似事例5 |
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