Injury Alert(傷害速報)

 

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No.102 キャスターボード使用中の転倒による外傷(事例4)キャスターボード使用中の交通事故

事例 年齢: 姉)8歳9か月 性別:女児 体重:21 kg 身長:120 cm         弟)6歳2か月 性別:男児 体重:19 kg 身長:112 cm
傷害の種類 交通外傷
原因対象物 キャスターボード(2016年購入)
臨床診断名 姉)左足関節部挫滅創,右下腿擦過傷 /弟)前額部打撲・挫創,左下腹部挫創,全身擦過傷
直接医療費 姉)1,335,790円(入院医療費)/弟)282,530円(入院医療費)
発生状況 発生場所 自宅近くの公園横の公道(丁字路に繋がる坂道)
周囲の人・状況 姉弟の二人だけで遊んでいた
発生年月日・時刻 2020年7月X日(火)  午前10時35分
発生時の詳しい
様子と経緯
公園横の丁字路に繋がる坂道を,キャスターボードに二人で座った状態(弟が前,姉が後ろ)で滑り下りていた.2人とも,ヘルメットと四肢の保護具は着用していなかった.坂道を下りきった時,右側から時速20~30kmで走行してきた軽自動車と衝突した.第三者の目撃はないが,軽自動車のバンパー左前面部分に破損が確認された(図4).軽自動車の運転手が救急要請し,医療機関に搬送された.
治療経過と予後 【姉】病着時,意識は清明であり,体温37.8℃,心拍数114回/分,血圧133/83mmHgであった.左下腿の外顆前下方から足下端にかけて,ポケット形成を伴う3.0×1.5cm大の挫滅創と広範な擦過傷を認めた(図5).単純X線写真で骨折はなかった.その他,右下腿に擦過傷を認めた.左下腿の挫滅創に対して,形成外科医により,全身麻酔下に創部の洗浄・デブリードマンおよび創内異物除去を行った.術後は人工真皮を使用して創部管理を継続し,上皮化を確認して入院21日目に退院となった.退院時,足関節に明らかな可動域制限はなく,独歩可能であった.退院2か月後には走ることも可能となり,後遺症なく経過している.【弟】病着時のバイタルサインは安定していたが,意識レベルは,GlasgowComaScale(GCS)14点(E4V4M6)であった.左前額部に打撲痕と2cm大の挫創を認めた他,左下腹部にも2cm大の挫創があり,全身擦過傷を認めた.2箇所の挫創に対しては,縫合処置を行った.頭部CT検査で頭蓋内出血や頭蓋骨骨折はなく,意識レベルもGCS15点まで回復したが,経過観察目的に集中治療室に入院した.入院後は意識レベルの低下はなく,翌日一般病棟に転棟した.創傷管理等で計5日間の入院を要した.受傷から1週間後に再診し,創部の全抜糸を行った.皮膚の癒合は良好であり,後遺症なく経過している.
Full Text No.102 キャスターボード使用中の転倒による外傷(事例4)キャスターボード使用中の交通事故
類似報告 No.102 類似事例1
No.102 類似事例2
No.102 類似事例3

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