事例 | 年齢:2歳 3か月 性別:男児 体重:12.0 kg 身長:96.0 cm | |
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傷害の種類 | 挟まれ外傷 | |
原因対象物 | 乗用田植機 | |
臨床診断名 | 左示指末節骨・中節骨開放骨折,左示指指尖部挫滅創 | |
直接医療費 | 1,505,620円 | |
発生状況 | 発生場所 | 農地 |
周囲の人・状況 | 祖父と田植機に乗車していた.周囲に人はいなかった. | |
発生年月日・時刻 | 2020年5月X日(日) 午前11時10分 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
祖父と一緒に田植機に乗って進行方向左側を向いて床に座っていた(図1).田植機が揺れた際に,本児がバランスを崩し進行方向後方に体が向いてしまい,左手をついて体を支えようとしたところ後方のプラスチック製の歯車に左手の示指が巻き込まれて受傷した(図2).祖父が田植機を止めて確認した際には本児の左示指は歯車から外れていた.救急要請して自宅近くの医療機関に搬送されたが,開放骨折を認めたため手術目的に高次療機関へ転院搬送となった. | |
治療経過と予後 | 来院時のバイタルサインは正常で,左手単独の外傷であった.左示指の爪床と指尖部背側の欠損と末節骨の露出があり,単純X線写真で左示指末節骨・中節骨骨折を認めた(図3,4).同日に緊急手術となり整形外科にて骨折整復術,形成外科にて人工真皮による皮膚欠損の被覆処理が行われた.腱損傷や神経血管の明らかな損傷は認められなかった.抗菌薬の静脈投与と破傷風トキソイドの筋肉注射を行い,術後の創部感染症を含めた合併症の併発はなく術後20日目に退院した.術後約3か月経過した時点で,指尖部の変形,および,末節指節関節の屈曲機能障害が残存している(図5) | |
Full Text | No.099 乗用田植機の歯車による手指挫滅創・骨折 |
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