Injury Alert(傷害速報)

 

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No.051 キックスクーターと自転車のハンドルによる外傷(事例2)

事例 年齢:11歳 11か月 性別:男児 体重:38kg 身長:145cm
傷害の種類 打撲傷
原因対象物 自転車のハンドル(写真12).ハンドルは直線状で先端は鈍,ブレーキの先端は鋭となっている.サドルはハンドルと同程度の高さにある.
臨床診断名 左鼡径部裂創,左腹壁ヘルニア
直接医療費 460,780円
発生状況 発生場所 道路の下り坂道
周囲の人・状況 一人で自転車を運転中
発生年月日・時刻 2013 年10 月24 日 午後4 時頃
発生時の詳しい
様子と経緯
自転車で下りの坂道を走行中にブレーキを少しかけたところ,自転車ごと左側に転倒し, バーエンド部(写真12)で左鼡径部を強打した.その後,左下腹部痛が出現したため,受 傷2 時間後に当センター救急外来を受診した.
治療経過と予後 受診時は意識清明,バイタルサインに異常を認めなかった. 身体所見では左下腹部に圧痛・反跳痛あり,左鼡径部に三日月状の3cm 大の裂創を認めた. 来院時の腹部エコーでは腹腔内の出血を疑う所見は認めず,血液検査上も明らかな異常を 認めなかった.しかし,身体所見より腹腔内疾患を疑って腹部造影CT 検査を行ったところ, 左半月線の断裂と同部位から大網の脱出を認め(写真13),外傷性腹壁ヘルニアの疑いとした. 同日入院とし,他臓器に損傷を認めなかったことより保存的加療を選択した.翌日に腹痛 は改善し,第9 病日に退院した. また,退院より半年後に撮影した腹部造影CT 検査でヘルニアの修復を確認した.
Full Text No.051 キックスクーターと自転車のハンドルによる外傷(事例2)
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