Injury Alert(傷害速報)

 

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No.011 スーパーボールの誤飲による窒息

事例 年齢:3歳 4か月 性別:男
傷害の種類 窒息
原因対象物 スーパーボール
臨床診断名 上気道異物による急性呼吸不全
直接医療費
発生状況 発生場所 自宅居間
周囲の人・状況 母親は他の部屋で家事をしており、一緒に遊んでいた父親はトイレに行っていた.
発生年月日・時刻 8月10日、午後8時頃
発生時の詳しい
様子と経緯
当日午後7時頃、夏祭りの「スーパーボールすくい」で約10個のスーパーボールを獲得し持ち帰った.父がトイレに行っていた約5分間、1人で遊んでいた.午後8時頃、父親が発見した時には、本人は苦しがっており発声不能の状態であった.口に入れたところは目撃されていなかったが、周囲にスーパーボールが散乱しており、窒息を疑った父親が直ちに救急搬送を要請した.
治療経過と予後 救急隊が現地に到着した時、意識障害はなかったがチアノーゼが認められた.酸素投与によりチアノーゼは消失したが著明な努力性呼吸を呈し、好んで右側臥位をとった.搬送中に呼吸状態は若干改善したという.午後8時54分、病院に到着した.リザーバー付きフェイスマスクで酸素(10l/分)投与下のSpO2は99%、心拍数154/分、呼吸数30/分であった.意識は清明であったが、顔貌は苦悶状で著明な吸気性喘鳴と陥没呼吸、胸郭運動の低下と呼吸音の減弱を認めた.発声はわずかに可能であったが、発語は不能であった.嗄声、咳嗽はなかった.右側臥位と酸素投与を継続し、直ちにモニターを装着、静脈ラインの確保を行った.頸部側面レントゲン写真(ポータブル)では下咽頭に嵌入した直径約2cmの球形異物を認めた(写真1).耳鼻科医の応援を要請し、気管内挿管、緊急気管切開の準備を行った後、午後9時30分マギール鉗子にて直視下に異物を摘出し、スーパーボールであったことを確認した(写真2).約2時間救急外来で経過観察し、呼吸状態に著変がないことを確認し帰宅とした
Full Text No.011 スーパーボールの誤飲による窒息
類似報告 類似事例:同じような事例として、No.3もご覧ください。
No.3・No.11 類似事例1・2・3
No.3・No.11 類似事例4

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