事例 | 年齢:0歳 9か月 性別:男 | |
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傷害の種類 | 誤嚥 | |
原因対象物 | 哺乳びん・乳首の消毒剤(タブレット型)試供品だったらしく、包装も簡単なものであったとの母からの情報.詳細は不明. | |
臨床診断名 | 喉頭狭窄、食道入口部狭窄 | |
直接医療費 | ||
発生状況 | 発生場所 | 消毒剤は、自宅の台所の流しの下に哺乳瓶とともに入れておいた. |
周囲の人・状況 | 姉(当時2歳).母が気づいた時には、姉が哺乳瓶で遊んでいた. | |
発生年月日・時刻 | 12月3日時刻不詳 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
姉が消毒剤錠の封を切って錠剤を出し、それを本児の口腔内に入れた.その後、呼吸が苦しそうになったため近医を受診し、口腔内洗浄を行ったあと入院となった.一時、呼吸状態は軽快し、経口摂取も良好となったため翌年1月5日に退院した.1月20日に、再度、呼吸が苦しい状態となり、喉頭ファイバーにて下咽頭、喉頭部の狭窄を認めたため、2月8日に当科を紹介され、緊急入院した. | |
治療経過と予後 | 2月8日、緊急手術を施行(気管切開術、食道バルン拡張術)した.人工呼吸器は装着せず、栄養に関しては、初回手術時にNG tubeを挿入し、2月9日より経管栄養を開始した.2月28日には、腹腔鏡補助下に胃瘻を造設し、食道バルン拡張術を施行した.3月3日には胃瘻からの注入を開始し、体重は徐々に増加した.気管支鏡にて1週間に1回観察を行った.左側の梨状窩が癒着しているものの、声帯、食道入口部は充分に開いているため、3月14日より嚥下を開始した.3月29日には喉頭蓋癒着剥離を行った.5月4日に退院し、以後、外来にてフォロー中である.現在、胃瘻は閉じたが、気管切開は残存している. | |
Full Text | No.001 哺乳びん・乳首用消毒剤(タブレット型)の誤飲による喉頭狭窄 |
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