小児科学会からのお知らせ

カルニチン欠乏症の診断・治療指針 2016について

日本小児連絡協議会栄養委員会
委員長 位田 忍

 カルニチン欠乏症はさまざまな年代で意識障害、けいれん、横紋筋融解症、脳症、頻回嘔吐、精神・運動発達の遅延、心肥大・心筋症・心機能低下および突然死(あるいはその家族歴)など重篤な症状を呈します。種々の先天性代謝異常症のみならず肝硬変や肝不全患者、食思不振症患者、その他高齢者などの低栄養患者、腎不全患者、カルニチンを含まない経管栄養、完全静脈栄養(TPN)、あるいは一部の牛乳アレルゲン除去調製粉乳などで栄養管理されている患者、カルニチン欠乏を起こす薬剤投与を受けている患者(バルプロ酸、ピボキシル基含有抗菌薬、抗がん剤など)など様々な後天的医学的原因、あるいは医原性の原因によりカルニチン欠乏症が発症することがあり、日常臨床で必ずしも稀ではなく、医師がカルニチン 欠乏症を正しく診断して治療する必要があります。

 このような状況の中で、本指針を作成しましたので掲載いたします。

 なお、今回の指針は2016年版のエキスパートオピニオンとし、今後も定期的に見直しを行う予定であることを申し添えます。

カルニチン欠乏症の診断・治療指針 2016(2018年11月改訂)

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