ガイドライン・提言

 

虐待による乳幼児頭部外傷(Abusive Head Trauma in Infants and Children)に対する日本小児科学会の見解

(日本小児科学会理事会 承認日 2020年8月22日)
公益社団法人 日本小児科学会

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要旨

 虐待による乳幼児頭部外傷(Abusive Head Trauma in Infants and Children,以下AHT)は,子ども虐待の中でも死亡や重い後遺障害に繋がる重篤な病態である.このAHTの疾患概念は長年の真摯な研究の成果により確立され,世界の医学界でその共通認識が形成されている.しかし,国内および国外のメディアや司法の場では,AHTに関して医学的共通認識とは異なる意見が表明されることがある.日本小児科学会は子どもの最善の利益を優先するChild Firstの原理に則り,小児科医をはじめとする子どもに関わるすべての医療者が,AHTに対し適切に対応することを強く希望する.さらに,広く啓発・研修を行うなどの方法で学会としてその支援を行うことを表明する.なお,従来は乳幼児揺さぶられ症候群(shaken baby syndrome,以下SBS)という用語が用いられていたが,現在は揺さぶられること(SBS)以外による頭部損傷も含めた用語としてAHTが用いられている.つまりAHTとは「偶発的な事故や内因性の病態ではおよそ説明し難い頭部外傷を負った小児が存在する」という本質的な問題を重要視した用語である.
 日本小児科学会はAHTに対し以下の点を再確認する.
1. AHTの疾患概念は医学的根拠の蓄積によって確立されており,世界の数多くの学術団体がその医学的妥当性について合意している.
2.小児科医をはじめとする子どもに関わる医療者は,慎重にAHTの鑑別診断を行っている.
3.子どもに関わるすべての医療者は,子どもの代弁者としてChild Firstの原則を堅持して行動する必要がある.

I.はじめに

 全ての子どもは「適切な養育を受け,健やかな成長・発達や自立が図られることなどを保障される権利」を有することが「子どもの権利条約」に明記されている.子どもの健やかな成長に影響を及ぼす子ども虐待の防止は,社会全体で取り組むべき重要な課題である.日本小児科学会は,小児科医は子どもの代弁者(advocate)であるべきことを提唱している.代弁者とは,自分自身の権利を行使できない子どもの声を聴き,それを代弁する者である.虐待を受けている子ども,特に乳幼児は自ら声を上げることができない.その子どもの痛みや苦しみを汲み取って代弁するのは,小児科医をはじめとする子どもに関わるすべての医療者が果たすべき最も重要な役割である.
 子ども虐待には様々な形態があるが,特に虐待による乳幼児頭部外傷(Abusive Head Trauma in Infants and Children,以下AHTと略す)は,死亡や重度の後遺障害に至る可能性が高い.AHTの研究には長い歴史があり,その疫学や診断については膨大なエビデンスが蓄積され,医学的な理解はますます深化している.AHTを適切に認識できなかった場合やAHTを診断しても子どもの保護につなげることができなかった場合には,子どもが更なる危険にさらされる恐れがある.このような場面では,子どもに関わるすべての医療者がChild Firstの姿勢を堅持し,子どもの代弁者として行動することが求められる.
 「虐待による乳幼児頭部外傷(AHT)に対する日本小児科学会の見解」(以下,本見解)は,AHTに関する医学的な知識を再確認して,子どもに携わるすべての者が子どもの代弁者としての役割を果たす助けとなることを目的として公表するものである.日本小児科学会は,子どもに関わるすべての者がAHTの徴候や症状に注意を払い,十分な医学的な評価を行ってAHTを客観的に診断し,子どもの安全を確保することを推奨する.

II.AHTとは

 AHTとは「5歳未満の子どもの頭部に鈍的外⼒や激しい揺さぶり,またはその両⽅が意図的に加えられたことで頭蓋⾻や頭蓋内に⽣じる損傷」と定義されている1).AHTでは脳以外にも脊髄・⾻・眼・皮膚などの臓器にも障害が及ぶことが稀でない2)
 AHTという診断名の確立には⻑い歴史的背景がある.これまでに「むち打ち揺さぶられ症候群(whiplash shaken infant syndrome)」3),「乳幼児揺さぶられ症候群(shaken baby syndrome,SBS)」4),「乳幼児揺さぶられ衝突症候群(shaken impact syndrome)」5),「⼩児期意図的神経外傷(inflicted childhood neurotrauma)」6)などの様々な⽤語が提唱された.しかし,揺さぶり(shaken)という特定の受傷機序はAHT病態の一部分にすぎない.揺さぶり(shaken)という用語を用いることにより,「偶発的な事故や内因性の病態ではおよそ説明し難い頭部外傷を負った小児が存在する」という問題の本質よりも,揺さぶりという限定された受傷機序に注意が向けられ,論点の混乱が起きかねない.したがって,乳幼児を揺さぶることそれ自体の危険性の啓発や予防について教育する場面を除いて,揺さぶり(shaken)という受傷機序の入った用語は原則として用いないことを推奨する.
 このように用語が変わった理由は,「SBSの医学的診断の妥当性」に疑問が生じたためではない.SBSという概念がAHTというより広範な概念に含まれたために,より適切な用語としてAHTが用いられるようになったことが,その理由である.なお,AHTは医学的な用語であり,医師がAHTと診断することは,「加害に及んだとされる人物の事件性(刑事事件に該当する虐待か,偶発事故等か)や犯人性(被告人が犯人か否か)」などの法的判断を医師が行うことを意味しない.

III.AHTの疫学と臨床像

 諸外国の調査では,AHTの発生率は乳児10万人あたり年間32~38人とされており,そのうち4人に1人が致死的な経過をたどると報告されている7)8).本邦の診断群分類別包括制度(DPC)データベースを用いた後方視的研究では,AHTの診断が確定的な事例が乳児10万人あたり7.2人/年,AHTの可能性のある事例が乳児10万人あたり41.7人/年と報告されている9)
 AHTの症状や徴候は極めて幅広い.軽症のAHTの症状は,嘔吐・不機嫌・哺乳不良など軽微で非特異的であり,しばしば見逃されることがある.Sheetsらは,AHT症例の4分の1においてAHTが発症する前に顔面挫傷などの警告的損傷(sentinel injury)が見逃されていたと報告している10).Jennyらの研究では,AHTが見逃された場合に再受傷する割合は27.8%,致死的経過をたどる割合は9%とされる11).Letsonらは,232例のAHT症例を後方視的に検討し,31%の症例で計120回の介入のチャンスが見逃されており,うち98回は医師による見逃しであったと報告している12).これらの報告は,軽微な徴候であってもAHTを含めた身体的虐待の可能性を念頭に置く必要があり,注意深い評価が必要なことを強く示唆する.
 重症のAHTではけいれん・意識障害・呼吸障害などに加えて,典型例では硬膜下血腫・網膜出血・脳実質異常所見を認める.また,種々の程度の体表外傷や肋骨 折,四肢骨損傷など頭部以外にも外傷所見を伴うことがある.
 AHTに伴う硬膜下血腫は多発する傾向があり,円蓋部・大脳半球間裂部・小脳テント部などに観察されることが多い13).網膜出血は多層性,多発性で,眼球後極を超えて広汎に広がる傾向がある14).特に,網膜分離症や網膜ひだの存在はAHTであることを強く示唆する15)
 脳実質異常所見はAHTの予後に最も影響を与える因子である.AHTに認められる脳実質異常所見は,脳挫傷・軸索損傷・脳実質裂傷・脳内出血など外力による直接的な影響によるもの(一次性脳実質損傷),およびAHTに続発した低酸素や虚血に起因する間接的な影響によるもの(二次性脳実質損傷)がある.
 AHTで肋骨骨 折を伴う場合は多発する傾向がある.特に,後部肋骨の骨折は心臓マッサージなどが原因であった乳児例の報告は存在せず,AHTであることを強く示唆する16)17).四肢の骨折で骨幹端損傷を認める場合は,AHTに関連する身体的虐待の診断特異性が極めて高いことが複数の研究で示されている18)19)

IV.AHTの診断

 AHTの診断では単純に「この徴候があればAHTと診断される」という包括的な診断基準はない.一方,「この徴候があればAHTは除外できる」という除外診断基準も現時点では存在しない.いわゆる三徴候(硬膜下血腫・網膜出血・脳実質異常所見)はAHTを疑う契機として重要だが,臨床の現場ではこの三徴候のみを根拠にした機械的な虐待の判断が行われていないことは,各種の研究から明確である20)~22).過去には機械的な三徴候診断が行われた症例が存在した可能性を完全に否定することは困難だが,現在では多職種で構成される子ども虐待対応チームが連携してAHTを診断しており,その設置状況23)から判断すれば機械的な「三徴候のみによる診断」が広く行われているとは考えられない.
 近年,AHTを見逃さないために,急性期診断に関するPediBIRNやPredAHTなどの臨床予測ツールの研究が広く行われている24)25).このような予測ツールが数多く研究されていることは,医療者が単純な三徴候診断を行っていないことを物語っている.

V.AHTの医学的妥当性

 AHTの医学的妥当性は国内でも国際的にも膨大な知見の蓄積と歴史的経緯から確立されたものであり,それに対する反論には学術的な根拠が乏しい.
 加害行為の自白により確定したAHTは,医学文献で着目される以前の20世紀初頭から,複数のケースが公的に記録されている.医学文献上も,Caffeyらが1946年に発表した有名な論文26)だけではなく,1920年代から複数の症例報告・ケースシリーズ報告によってその存在が継続的に示唆されてきた.1970年代にGuthkelch27)やCaffey3)28)が行った報告によりAHTという疾患概念が確立し,医学的に広く知られるようになったことは確かであるが,これらの報告はそれまでの事件や医学報告を体系的に整理したものであり,AHTが突然に仮説として提示されたわけではない.現在に至るまで,AHTの医学的診断の妥当性は膨大な数の医学文献により継続的に裏付けられている29)~33)
 一方で,AHTの医学的妥当性に関して疑問を投げかける論文は存在するが,その全てが後方視的なケースシリーズ研究もしくは症例報告である.ケースシリーズ研究で対照群を置いた研究はなく,症例報告もほとんどが単一症例の報告にすぎない.例えば,Findleyらの法学論文34)では,「小児医療者は,これまでAHT/SBSと鑑別すべき多様な疾患や乳幼児の脳に特有な病態生理を考慮することなく,虐待であるとの過大診断を行ってきたことが研究で示され,AHT/SBSの概念にパラダイムシフトiと言うべき大きな転換が生じている」と主張している.しかし,その論文はこれまでに蓄積された膨大な量の医学的証拠を無視し,その代わりに共著者の医師であるBarnes35)とSquier36)自身が2011年に発表した医学的根拠に乏しい「総説文献」のみに基づいて記載されている37).このような論文は,医学の発展を目的とした研究論文と明確に区別されるべきである.米国の調査研究では,「AHTの診断妥当性に関して大きな転換が生じていると法廷で繰り広げられる主張は,少なくとも医学界では妥当性を欠く」と結論されている38).日本においても,査読(専門家による審査)を経た原著論文でAHTの医学的妥当性について疑義を唱えるものは確認できない.

※脚注i
パラダイムシフトとは,「思考や概念,規範や価値観が,枠組みごと移り変わること」を意味する.

VI.AHTに対する医学界の共通認識

 2018年に日本小児科学会を含む9つの学術団体iiは,国際的合意の下に「Abusive Head Trauma in Infants and Childrenに関する国際共同合意声明(以下,国際共同声明)」29)を公表した.その後,さらに6団体iiiが国際共同声明に賛同しており,現在ではAHTに関連する主要な団体の多くが国際共同声明に賛同している39)
 国際共同声明では,AHTの診断について司法の場で重大な誤解が生じていることに対し,深い憂慮を表明している.司法の場では,弁護側証人が医学的な裏付けのない主張を述べることがあり,このような仮説的な意見は,医学界で広く受け入れられている共通認識と明確に区別されるべきであると指摘している.国際共同声明は,このような臨床所見や画像・検査所見,および医学文献の解釈に関する論争を最小化させることを目指している.また,国際共同声明の公表の後にも,AHTに関する同様の見解が,2019年には米国子ども虐待専門家協会(APSAC:The American Professional Society on the Abuse of Children)30)から,2020年には米国小児科学会(AAP:American Academy of Pediatrics)31)から公開されている.
 一方,2016年にスウェーデンの医療技術評価・医療福祉評価局(SBU)が「単純な三徴候に基づく診断」に対して否定的見解を報告していることは,国際的にも大きな問題としてとらえられている.この報告書には,強い利害関係がある人物(親族がAHTの加害者として訴追された人物)の関与が疑われる他にも,多くの問題点が指摘されている.例えば,3,773編の論文のうち最終的に検討に含めたのはわずか2論文であること,研究メンバーに小児放射線科医・小児神経放射線科医・小児眼科医・子ども虐待専門医などの専門家が全く含まれていないこと,などが問題点として挙げられる.このSBU報告書には,その妥当性に疑義を唱えた論文が数多く存在するが40)~42),その妥当性を支持する論文は,SBU報告書の著者自身のグループ以外には存在しない.The Royal College of Paediatrics and Child Health(RCPCH)は,SBU報告書の方法論を詳細に検証したうえで,「SBU報告書は子どもの命を危険にさらすリスクのある,欠陥の多いものであり,子どもの公正な保護を担保するために撤回することを勧告する」と結論している43).日本小児科学会も,SBU報告書ならびに関連する文献を検証した結果,「SBU報告書は,真の科学的議論を展開して子どもの環境改善に取り組む小児医学の本来の社会的還元を阻む研究報告である」と判断し,RCPCHの勧告に賛同している.

※脚注ii
米国小児放射線学会(SPR:The Society for Pediatric Radiolog)
欧州小児放射線学会(ESPR:European Society of Paediatric Radiology)
米国小児神経放射線学会(ASPNR:The American Society of Pediatric Neuroradiology)
米国小児科学会(AAP:American Academy of Pediatrics)
欧州神経放射線学会(ESNR:European Society of Neuroradiology-Diagnostic and Interventional)
米国子ども虐待専門家協会(APSAC:The American Professional Society on the Abuse of Children)
スウェーデン小児科学会(SPS:Swedish Paediatric Society)
ノルウェー小児科学会(NPA:Norwegian Pediatric Association)
日本小児科学会(JPS:Japan Pediatric Society)

※脚注iii
米国放射線学会(ACR:the American College of Radiology)
ラテンアメリカ小児放射線学会(SLARP:Sociedad Latino Americana de Radiología Pediátrica)
フランス小児周産期画像医学会(SFIPP:Société Francophone d’ imagerie Pédiatrique et Prénatale)
米国小児眼科斜視学会(AAPOS:American Association for Pediatric Ophthalmology and Strabismus)
アジアオセアニア小児放射線学会(AOSPR:Asian and Oceanic Society for Paediatric Radiology)
オーストラリア・ニュージーランド小児放射線学会(ANZSPR:Australian and New Zealand Society for Paediatric Radiology)

VII.AHTに類する症状を呈すると主張される仮説的病態

1.低所からの転倒・転落
 「少量の硬膜下血腫に不釣り合いな重度の脳実質異常所見」44)はAHTに高頻度に認められる.一方低所転落の報告例に同様の所見を認めることはない.日本では,日常生活上の軽微な外力で硬膜下血腫をきたし得るとする概念が,中村第Ⅰ型の硬膜下血腫45)~47)として知られている.「小児科医は中村第Ⅰ型の硬膜下血腫について,その存在を認めていない」などの主張がなされることがあるが,日本小児科学会は既に,子どもの転倒や低所からの転落などの低エネルギー外力による事故でも硬膜下血腫や網膜出血を来し得るという見解を公式に表明している48)
 刑事司法の対象となるAHTのほとんどは,明確な所見を呈して突然発症し,頭部以外の外傷を併っており,重篤な後遺障害を残すか死亡した症例である.しかし,低エネルギー外力によってこのような致死的経過をたどり得るとする報告は,信頼のおける第三者の目撃情報に基づいていない.Plunkett49),Dentonら50),Halら51)が低エネルギー外力によって致死的経過をたどった事例を報告しているが,いずれも長時間の意識清明期の存在を前提にしており,信頼性に乏しい.日本でも家庭内事故によって生じた重篤事例ないし死亡事例の報告は複数存在するが,いずれの報告も養育者の説明を根拠にしたものである.したがって,信頼のおける第三者が目撃した状況で,重篤な後遺障害を残したり,死亡したりした事例の報告は存在しない.全数把握が可能な行政報告例においてすら,そのような事例の存在は確認されていない.
 低エネルギー外力によって硬膜下血腫をきたし得るリスク要因として,脳実質外腔の生理的拡大(良性くも膜下腔拡大)や外水頭症の存在が挙げられている52)53).しかし,そのような病態が存在したとしても,硬膜下血腫をきたす割合は2~5%程度と低い.さらに,そのようなリスク要因の存在下で硬膜下血腫が確認された事例のうち50~60%に頭部以外の損傷を伴い54),虐待の存在を示唆する.したがって,良性くも膜下腔拡大や外水頭症の存在を根拠としてAHTを除外することは困難である.

2.分娩時の硬膜下血腫
 分娩に伴って急性硬膜下血腫を来すことはよく知られている.分娩時損傷としての急性硬膜下血腫はほとんどが4週間以内に消失する55)56).「分娩時の硬膜下血腫が気づかれずに存在し,それが遠隔期に突然の意識消失を引き起こして,頭部CT所見において皮質髄質境界が不明瞭化するほど重症化する」という主張に対して,信頼できる医学的根拠は存在しない.日本でも,分娩時の硬膜下血腫とAHTとの異同について論じた原著論文は存在しない.

3.慢性硬膜下血腫内の再出血
 硬膜下血腫の治癒過程における血腫内の再出血は,血腫を取り囲むように形成された被膜に新生した微細な血管からの滲み出し出血であり,その量も少量にとどまる.明確な外傷がない血腫内の再出血は少量かつ限局性で無症状であることが多く,偶発的に発見されるのが大半である57).Uscinski58)が主張するような「何らかの原因により明確な症状を呈さずに形成されていた硬膜下血腫が,自然に,もしくは軽微な外力によって再出血を起こし,重篤な神経学的症状を呈する」ことは,まずあり得ない.
 一方,慢性硬膜下血腫内にAHTによって再出血が起こった場合は,けいれん・易刺激性・意識障害などの神経学的異常徴候を呈する可能性がある.特に,画像検査で脳実質異常所見を伴う場合や,既存の慢性硬膜下血腫に合併した新しい硬膜下血腫が多層性で相互交通性を欠く場合,多発性の場合,血腫が大きい場合には,AHTによる損傷を考慮すべきである57).しかし,慢性硬膜下血腫内の再出血については,そもそもの慢性硬膜下血腫を引き起こした原因や再出血を引き起こした原因が,軽微な外力によるものか,再度のAHTによるものかの鑑別は必ずしも容易であるとは限らない.慎重な病歴聴取や身体所見の観察,臨床検査や画像所見の評価などを行って,総合的に判断することが重要である.

4.低酸素(統合仮説)
 低酸素状態に続発して硬膜下血腫と網膜出血を続発し得るという「統合仮説」が主張される場合がある.「統合仮説」は,英国のGeddesらが報告した神経病理学的研究59)を出発点としている.しかし「統合仮説」を追認する研究は彼らのグループ以外からは全く行われず,もはや英国では「統合仮説」に基づく証言は裁判の証拠として採用されていない.低酸素状態は様々な病態で認められ,特に致死的疾患の終末期には低酸素状態に陥るのが一般的である.しかし,そのような状態でも,硬膜下血腫が低酸素状態に続発した事例は存在していない.各種の前方視的な研究によってもこのことは裏付けられている60)61)
 低酸素性虚血性脳症は,窒息などの原因がなくても,外傷性脳実質損傷事例においてしばしば確認される.すなわち,AHT症例の低酸素性虚血性脳症は硬膜下血腫や網膜出血の原因ではなく,外傷によって生じた脳脊髄損傷に引き続いて起きる二次的な病態であるというのが医学界の共通認識である.
 同様に,「ミルクの誤嚥や,喀痰による窒息」・「乳幼児突発性危急事態(ALTE:Apparent Life-Threatening Event)」に引き続いて低酸素性虚血性脳損傷が起きた結果,AHTに類する症状を呈し得るという主張も原因と結果が入れ替わったものであり,医学界の共通認識に反している.他にも,頻回嘔吐や発作性咳嗽がAHTに類する症状を起こすという主張が司法の場などでなされることがある.そのような主張に正当な医学的根拠がないことは複数の前方視的な研究論文が明示している62)~64).日本でも,低酸素症・ALTE・窒息・嘔吐・咳嗽に続発してAHTに類似した病態が発生したとする原著論文は存在しない.

5.頸部損傷
 AHTは画像や解剖時の肉眼的所見では頸部損傷が明らかではないことが多いことが知られている.Minnsらは英国のデータベースに登録された129例のAHTを分析し,頸髄・延髄の損傷が明瞭な症例はAHTのわずか6%であったと報告している65).したがって,頸部損傷を認めないことを根拠にAHTを除外できるという主張は妥当性を欠く.
 「揺さぶられたら頸部損傷が生じるはずだ」という仮説を支持する原著論文は,Bandakの論文66)以外には実質的には存在しない.しかし,Bandakの論文66)には単純な計算ミスがあることを複数の研究者による追試研究が指摘しており67)68),この論文は信用性を欠くことが判明している.日本でも,頸部損傷の有無とAHTの診断の妥当性について論じた原著論文は存在しない.

6.網膜出血
 網膜出血はその種類やパターンに基づいて,その原因を考察する必要がある.網膜出血が様々な病態によって発生することや,軽微な外傷によっても網膜出血が生じ得ることは広く受け入れられている.しかし,網膜辺縁にまで及ぶ多発性・多層性の網膜出血および網膜ひだ・網膜分離症の存在15)はAHTに特異的であるという見解が数多くの研究で一貫して示され,医学界での共通認識となっている.
 網膜出血は,「心肺停止に対して心臓マッサージを行ったことでも生じ得る」,「播種性血管内凝固症候群(DIC)を来していたために生じ得る」,「頭蓋内圧が亢進している場合,静脈閉塞が続発することで発生し得る」などの仮
説が主張されることがある.しかし,このような仮説を支持する妥当性のある医学的根拠は存在しない.さらに,心臓マッサージ・DIC・頭蓋内圧亢進では多発性・多層性の広汎な網膜出血をきたさないことは,複数の前方視的研究15)69)70)によって明確に結論付けられている.
 また,ワクチン接種によって網膜出血が起き得るという仮説も否定的である.Binenbaumらの大規模コホート研究によると,網膜出血の存在を確認した日から7日以内に予防接種を行っていた症例は存在せず71),予防接種と網膜出血の間に因果関係があるとは通常では考え難い.
 最近日本から,家庭内事故による硬膜下血腫と網膜出血を伴う転倒症例において入院後に網膜出血が増悪したことから,「事故でも多発性・多層性網膜出血は起き得る」と主張する症例報告が2編発表された72)73).しかし,AHTの自然経過でも,既に出現していた網膜出血が増悪することは稀ではあるが既に複数報告されている74)75).非特異的な後極部の数箇所の出血が,より診断価値が高い重度の出血性網膜症に進行することはあり得ないというのが,医学界の共通認識である.

7.脳静脈洞血栓症
 近年,「脳静脈洞血栓症によってAHTに類する症状を来した」との仮説が主張されることが増えているが,現時点では査読(専門家による審査)付き医学雑誌にそれを支持する症例は報告されていない.
 小児の脳静脈洞血栓症は小児10万人当たり0.67名と極めて稀で76)77),その43%はNICU入院中の新生児である.ほとんどの症例は,脱水症・代謝性アシドーシス・中枢神経感染症・血栓塞栓性疾患などの全身性疾患に続発して脳静脈洞血栓症を発症している.カナダの大規模な患者登録システムの分析では,誘因のない脳静脈洞血栓症は新生児期で1%,新生児期以降で3%にすぎない76)
 外傷後の脳静脈洞血栓症も小児では稀で,乳幼児の報告はない78).また,小児期の脳静脈洞血栓症は,数日間の経過で進行することが特徴である79).AHTのように急激な意識障害で発症した脳静脈洞血栓症の小児例の報告は現時点では存在しない.脳静脈洞血栓症に続発して網膜出血が確認されることもあるが80),多発性・多層性網膜出血を認めた報告例はない.中等度以下の網膜出血を認めた脳静脈洞血栓症では,全例で乳頭浮腫を伴っていたと報告されている80)
 なお,AHTでは二次的な静脈病変は稀ではない.Choudharyらの報告では69%に脳皮質静脈や脳静脈洞の圧排像が確認され,架橋静脈血栓を示す徴候が44%に認められた81).重症の頭部外傷では凝固系の検査異常は高頻度(小児では77%)に確認される82)83).「DICが硬膜下血腫や網膜出血の原因である」との仮説が主張されることがあるが,これも原因と結果が入れ替わった議論である.日本でも,AHTとの鑑別を要した脳静脈洞血栓症の報告は存在しない.

8.意識清明期
 硬膜外血腫を除き,「急性損傷を負った直後は意識清明で元気であった子どもが数時間から数日後に明らかに重篤な状態に陥るような可能性はまずない」というのが現在の医学界の共通認識である.Starlingらは171例のAHTを検証し,受傷後に意識清明期の存在が確認された症例は存在しなかったと報告している84)
 重篤または死亡症例に意識清明期が存在したとする報告は数編存在するが51),その全てが加害者であることが疑われる養育者からの証言に基づいており,信頼性に乏しいと批評されている.日本でも,重篤で致死的なAHT症例において意識清明期が存在すると結論付けた文献は原著論文も症例報告も存在しない.

VIII.AHTにおける子どもに関わる医療者の役割

 小児科医をはじめとする子どもに関わるすべての医療者は以下のことが求められる.
1)「Child First」の考え方,すなわち「自分から被害を訴えることができないか,訴える力の小さい子どもが不利益を被ることを認識し,子どもを守り育てることを最優先する」という子どもの権利を擁護する考え方に則ること.
2)AHTに関する正しい知識を持つこと.
 長い年月にわたって慎重に蓄積された医学的知識を知り,客観性や医学的に妥当といえる根拠がない主張に対しては懐疑的な視点を持つことが重要である.
3)AHTを的確に診断し治療を行うこと.
 小児科医は損傷の存在やその部位・広がり・程度を評価し,その原因について客観的かつ総合的に判断するため
に,脳神経外科・眼科・整形外科・放射線科・法医学などの関連診療科を含むチームによる協働を進めるべきである.現在では,AHTの診療にあたる多くの病院が院内子ども虐待対応チームなどを持っており,AHTの診断や治療は複数の関連診療科のチーム医療で行われている.このようなAHTの診断過程は,他の多臓器にわたる疾患の診断や治療と変わらない.
 さらに,日本小児科学会をはじめとする小児医療に関連する学術団体は,学会員がAHTに関する適切な知識を得ることができるように,学びの場や機会を提供するべきである.
 AHTの可能性を疑う合理的理由がある場合には,医療機関は児童相談所に通告(児童福祉法25条1項,児童虐待防止法6条1項)する法的義務を負っている.また,公務員の立場である場合には,刑事訴訟法239条2項に基づく捜査機関への告発義務も負っている.子ども虐待の通告は犯罪の有無を判断するために行うのではない.Child Firstの原則に則って,AHTの可能性がある子どもの安全を確保するために行うものである.また,子ども虐待の通告は,養育環境・心理的状態・現場の状態などの医療機関のみでは収集できない情報を広く収集することでより適切に判断して対応するために,不可欠なものである.児童相談所への通告により,養育者や周囲の大人の利害との間に軋轢が生じることになり得る.このように,子どもの権利と養育者や周囲の大人の権利との間に軋轢が生じる場面こそが,子どもに関わる医療者が「子どもの代弁者」として振舞うべき最も象徴的な場面である.子どもに関わるすべての医療者は,Child Firstの姿勢を貫いてこそ,その存在価値があり,職責を果たしたと言える.
 なお,司法の場では,医療者が客観的な医学情報を公平かつ中立的に伝えることが職責である.そのような対応を行い,裁判官や裁判員が医学的に適切な理解のもとで判断を下すことを可能にすることが,結果としてChild Firstの原則に沿うことになる.

IX.まとめ

 日本小児科学会は,AHTに関し以下の点を再確認する.
1. AHTは医学的根拠の蓄積によって確立された病態であり,数多くの学術団体がその妥当性について合意している.メディアや司法の場で主張される様々な仮説的病態がAHTに似た症状や徴候を呈するという意見には医学的妥当性がない.
2. 小児科医をはじめとする子どもに関わる医療者は,慎重にAHTの鑑別診断を行っている.いわゆる三徴候(硬膜下血腫・網膜出血・脳実質異常所見)はAHTを疑う契機として重要だが,AHTの診断は機械的に行うものでないことは子どもに関わる医療者がよく認識している.
3. 子どもに関わるすべての医療者は,子どもの代弁者としてChild Firstの原則を堅持して行動する必要がある.AHTを疑った場合に法律に基づいて児童相談所に通告することは,子どもの安全を確保するために不可欠であり,Child Firstの原則を守る行為である.

 日本小児科学会は,小児科医をはじめとする子どもに関わるすべての医療者がAHTに対し臆することなく,適切に対応することを強く希望するとともに,その支援を行うことを表明する.

文 献

1)Centers for Disease Control and Prevention. Pediatric Abusive Head Trauma:Recommended Definitions for Public Health Surveillance and Research. https://www.cdc.gov/violenceprevention/pdf/pedheadtrauma-a.pdf, (2020年8月10日参照)
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