Injury Alert(傷害速報)

 

Injury Alert(傷害速報)

傷害の種類
原因対象物
臨床診断名
検索TOPへ戻る

No.043 自動車内への閉じ込めによる傷害(事例2)

事例 年齢:1歳 3か月 性別:男 体重:8.1kg 身長:79cm
傷害の種類 熱中症
原因対象物 自動車ロック
臨床診断名 熱中症
直接医療費 44,360 円
発生状況 発生場所 自動車内
周囲の人・状況 母は、児の送迎のために児をチャイルドシートに乗せ、運転席に乗り込もうとしていた
発生年月日・時刻 2013 年8 月30 日 午前9 時30 分
発生時の詳しい
様子と経緯
自家用車の修理中で、自家用車と異なる鍵のシステムの代車を借りていた.ドアについて いるボタンを押せば、鍵が近くにある限り開錠すると理解していた.通常は児に鍵を持たせることはしていない.児を車で送迎するためにチャイルドシートに座らせた.その際、児に車の鍵を持たせていた.母親が運転席に回り、乗り込もうとしたところ、児が車内から車の鍵についているボタン を押して車を施錠し、外からは開けられない状況に陥った.外気温30度以上の晴天の日で、日陰のない駐車場であった.茶色の車であったため、車内の温度が上昇することが予想され、近隣住民が車にブルーシートをかけて放水しつつ、ロードサービスと救急隊を呼んだ.児は車内で恐怖のため暴れて泣き、発汗著明、顔面は紅潮し、30 分ほどでぐったりと座り込んでしまった.
治療経過と予後 ロードサービスの到着を待たず、救急隊の判断でガラスを割って児を救出した.児の体温 は39.9 度、ややぼんやりとした様子であったが、飲水は可能であった.全身状態不良と判断 され、3次救急施設にホットラインで搬送されてきた.救急車内で急速にクーリングを行い、来院時の体温は36.6度であった.全身状態は安定していたため、小児科にて診療した.顔面は紅潮し、体熱感が強く、初期輸液として生理食塩液を200ml輸液した.血液生化学所見は異常なく、尿ケトンは陰性であった.診察上、上気道炎、胃腸炎など感染症を疑う徴候はなく、同日朝、自宅では平熱であった.治療後は、摂食が可能となり、通常の精神状態で、体温も36度台で安定し帰宅した.
Full Text No.043 自動車内への閉じ込めによる傷害(事例2)

Acrobat Reader ダウンロード PDFをご覧になる際は、Adobe® Reader™をご利用ください。

ページの先頭へ戻る