事例 | 年齢:1歳 9か月 性別:男 体重:12kg 身長:82cm | |
---|---|---|
傷害の種類 | 刺傷 | |
原因対象物 | 子ども用歯ブラシ | |
臨床診断名 | 右頬粘膜損傷 | |
直接医療費 | ||
発生状況 | 発生場所 | 自宅の居間 |
周囲の人・状況 | 父親は不在で、母親と4歳の姉、患児の3人が自宅にいた. | |
発生年月日・時刻 | 2012年2月29日 午後8時頃 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
就寝前の歯磨きの準備として、患児と姉に各自用の歯ブラシ(写真2)を手渡しておき、母親は夕食後の後片付けとしてテーブル拭きをしていた.患児が歯ブラシをくわえたまま駆け寄ってきて、母親の背中に勢いよく抱きついた.その瞬間に異変を感じ、泣いて痛がる患児の口腔内を見ると、歯ブラシの先端が右頬粘膜に刺さっていた.慌てて歯ブラシを抜去したところ、出血は少なかったが、創部から組織が溢出してきて大きくなった.閉口できず流涎の状態となったため、近医の救急外来を受診した. | |
治療経過と予後 | 歯科・口腔外科において、頬脂肪体の逸脱を伴う右頬粘膜損傷と診断され(写真3)、入院して補液と抗菌薬の投与が開始された.翌日、全身麻酔下で手術となり、逸脱した頬脂肪体には耳下腺管が含まれていなかったためそのまま摘出された.耳下腺管に損傷はなく、再建を要しないことが確認されて創部は縫合された.手術後3日で退院し、その後も合併症はなく良好に経過している. | |
Full Text | No.034 歯ブラシによる口腔内外傷(事例2) | |
類似報告 | No.34・No.47 類似事例
No.34 類似事例3~7 No.34 類似事例8 |
PDFをご覧になる際は、Adobe® Reader™をご利用ください。