事例 | 年齢:1歳 7か月 性別:男 | |
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傷害の種類 | 誤飲 | |
原因対象物 | リチウム電池 | |
臨床診断名 | 食道粘膜損傷 | |
直接医療費 | ||
発生状況 | 発生場所 | 自宅 |
周囲の人・状況 | お昼に自宅で母親といた | |
発生年月日・時刻 | 4月3日午後2時30分頃 | |
発生時の詳しい 様子と経緯 |
母親がごくりという音を聞き、児を見ると、児がダラダラと唾液を垂らしていた.近くに電池のとれた空気清浄機のリモコンが落ちていたため、誤飲の疑いにて当院を受診した. | |
治療経過と予後 | 当院到着時、呼吸困難はなく、嚥下困難だけがみられた.レントゲン写真にて異物を確認し、全身麻酔下に内視鏡にてリチウム電池を摘出した.誤飲後4時間経った摘出直後の食道粘膜は黒色に変色し、糜爛を認めた.直後にステロイドを1回のみ投与した.絶飲食とし、抗菌薬の投与、H2受容体拮抗薬にて保存的に加療を行った.摘出の翌日には唾液の嚥下が可能となった.入院7日目の内視鏡では潰瘍がみられ、食道の狭窄も疑われた.食道造影を施行したところ明らかな狭窄や漏れはなく、翌日より水分摂取を開始した.12病日の内視鏡にて潰瘍は改善傾向であり、食事を開始した.それ以後、経口摂取は順調に進んだ.13病日に退院とし、1か月後の内視鏡にて治癒が確認された. | |
Full Text | No.013 リチウム電池の誤飲による食道粘膜損傷(事例1) | |
類似報告 | No.13 類似事例1・2・3
No.13 類似事例4・5 No.13 類似事例6 |
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