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日本小児科学会雑誌 目次 |
(登録:09.1.29)
第113巻 第1号/平成21年1月1日
Vol.113, No.1, January 2009
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総 説 |
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清水 俊明 1 |
2. |
小児救急医療における小児外科医の役割―総合的小児救急医療体制の構築に向けて
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伊藤 泰雄 12 |
3. |
卒前医学教育の国際化―三重大学医学部の取組み―
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堀 浩樹 18 |
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菅谷 憲夫 31 |
5. |
新設の重症心身障害児(者)施設への長期入所応募者からみた都市部の現状
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本田 真美,他 36 |
6. |
本邦における小児期発症の潰瘍性大腸炎の外科的治療の現状
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日本小児栄養消化器肝臓学会潰瘍性大腸炎治療指針作成ワーキンググループ,他 43 |
第111回日本小児科学会学術集会 |
教育講演 |
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小児の歯並び・う蝕を診察する際に大切なチェックポイント
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河上 智美 50 |
原 著 |
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坂田 佳子,他 58 |
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石川 暢恒,他 64 |
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五十嵐 浩,他 69 |
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四本 由郁,他 75 |
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山川 勝,他 79 |
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木下 義久,他 86 |
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石井 ちぐさ,他 92 |
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牧野 泰子,他 97 |
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柳町 昌克,他 102 |
論 策 |
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堀部 敬三,他 105 |
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野村 裕一,他 112 |
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地方会抄録(静岡,和歌山,山梨,宮崎,千葉,熊本,鹿児島,宮城,青森)
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日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会 |
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Injury Alert(傷害注意速報)No.9 自転車用ヘルメットによる窒息
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160 |
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161 |
日本小児内分泌学会糖尿病委員会(8) |
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国際小児思春期糖尿病学会 臨床診療コンセンサスガイドライン2006〜2008 日本語訳の掲載について
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166 |
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177 |
【原著】
■題名
インフルエンザ菌b型感染症の過去10年間における入院例の検討
■著者
独立行政法人国立病院機構三重病院小児科 坂田 佳子 中野 貴司 一見 良司 松下 理恵 庵原 俊昭 神谷 齊
■キーワード
インフルエンザ菌b型, 化膿性髄膜炎, 急性喉頭蓋炎, 骨関節感染症, Hibワクチン
■要旨
1996年から2005年までの10年間に,当院小児科病棟に入院した症例について検討した.化膿性髄膜炎27例のうち,17例(63.0%)はインフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type b, Hib)が起因菌であった.Hib髄膜炎患者の中に死亡例はなかったが,17例中3例(17.6%)で後遺症を残した.Hib髄膜炎患者の年齢分布は,1歳未満児6例(35.3%),1歳以上2歳未満児4例(23.5%)で,これまでの報告と同様に乳児や低年齢児が多数を占めた.急性喉頭蓋炎は3例あり,全例Hibが起因菌であった.化膿性関節炎・骨髄炎の症例は10例あり,うち2例の起因菌はHibであった.病院を受診する背景人口から計算した5歳未満人口10万人当りのHib疾患年間罹患率は,髄膜炎8.9,喉頭蓋炎2.4,化膿性関節炎・骨髄炎1.6となり,決して稀な疾患ではないという結果であった.抗菌薬感受性の検討では,βラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性菌(β-lactamase negative ampicillin resistant strain, BLNAR)が6割以上を占めた.重症感染症罹患後でさえ,2歳未満児の血清抗Hib抗体価上昇は良好ではなかった.以上より,小児期Hib感染症対策として,わが国でも乳児期早期からの結合型Hibワクチン接種を早急に普及させることが必要である.
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【原著】
■題名
Posterior reversible encephalopathy syndromeと考えられた7例の検討
■著者
広島大学小児科1),国立病院機構呉医療センター小児科2) 石川 暢恒1) 川口 浩史1) 宮河 真一郎1)2) 佐藤 貴1) 西村 真一郎1) 小林 正夫1)
■キーワード
posterior reversible encephalopathy syndrome, EBウイルス, 痙攣, てんかん, 神経学的予後
■要旨
今回小児におけるPRES 7例の臨床像を検討した結果,急性期の症状や画像変化は同じでも神経学的予後不良例2例が含まれることを見出した.いずれも性格変化や退行を来した後にてんかんを発症した.神経予後を規定する因子について検討したところ,急性期の痙攣回数や画像上の病変の広汎性は神経学的予後と関係する可能性は低いと考えられた.神経学的に後遺症を遺した2例ともEBウイルス関連疾患が基礎疾患として存在し,意識障害が遷延した.急性期所見はPRESに一致しても,基礎疾患にEBウイルス感染症を有し,意識障害が遷延する場合は神経予後に影響を及ぼす可能性を考慮すべきだと考えられた.
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【原著】
■題名
川崎病のガンマグロブリン療法不応例の継続調査結果
■著者
小山市民病院小児科1),自治医科大学小児科2),獨協医科大学小児科3),済生会宇都宮病院小児科4),芳賀赤十字病院小児科5),足利赤十字病院小児科6),独立行政法人国立病院機構栃木病院小児科7),自治医科大学公衆衛生学8) 五十嵐 浩1)2) 白石 裕比湖2) 杉田 憲一3) 平尾 準一3) 井原 正博4) 菊池 豊5) 小林 靖明6) 石井 徹7) 有阪 治3) 上原 里程8) 中村 好一8) 桃井 真里子2)
■キーワード
川崎病, ガンマグロブリン, 不応例, 冠動脈障害
■要旨
栃木県内の川崎病急性期治療の現状と不応例の実態を継続的に把握する目的で,栃木県内の7施設での診療録による後方視研究を実施した.
栃木県内で2003年から2005年の3年間に,急性期にガンマグロブリン治療を受けたのは469例であった.9病日までに初回ガンマグロブリン療法が施行された467例のうち,解熱しなかった不応例は41例(8.8%)であった.発病後1か月未満の一過性冠動脈障害が6例(1.3%),1か月以降も後遺症として冠動脈障害が残存したのが9例(1.9%)で,その内2例に巨大瘤が残った.2001年から2002年の前回調査と比較して,2 g/kg単回投与の割合が増加したものの,不応例の頻度,冠動脈障害の頻度は変わらなかった.しかし,今回の調査で,ガンマグロブリン1 g/kg単回投与207症例と2 g/kg単回投与240症例で,冠動脈障害の発生割合が,それぞれ12例(一過性5例,後遺症7例),3例(一過性1例,後遺症2例)と有意差を認めた.
ガンマグロブリン1 g/kg単回投与症例で冠動脈障害の発生割合が有意に高かったことから,初回治療として川崎病全例に1 g/kg単回投与を行うことには再考が必要と考えられた.
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【原著】
■題名
脂肪酸代謝障害の所見を示したセレウス菌食中毒に伴う急性脳症の5歳例
■著者
島根大学医学部小児科1),大阪市立総合医療センター感染症センター2) 四本 由郁1) 長谷川 有紀1) 小林 弘典1) 内田 由里1) 山口 清次1) 石川 順一2) 塩見 正司2)
■キーワード
急性脳症, 多臓器不全, 脂肪酸代謝異常症, セレウス菌, 嘔吐型毒素(セレウリド)
■要旨
セレウス菌食中毒に伴い急性脳症,多臓器不全を呈した5歳男児例を報告した.急性脳症の精査目的でGC/MSおよびタンデムマスによる代謝異常スクリーニングを行ったところ,脂肪酸代謝異常症を疑わせる所見を示した.原因検索の結果,患児はセレウス菌の嘔吐型毒素(セレウリド)による細胞内ミトコンドリアβ酸化障害を来たし,急性脳症から多臓器不全へ至ったと考えられた.セレウス菌食中毒は,一般に嘔吐症状のみで回復するといわれている.しかし,毒素産生が多い場合には急性脳症,多臓器不全を来すことがあるといわれ,特に食中毒の原因となる米飯,穀類の消費の多い日本では注意する必要がある.食中毒以外に,セレウス菌は日和見感染を起こすことも知られている.このような症例の中に,中枢神経症状をきたすものがあり,原因として細菌自体の増殖以外に,毒素による細胞障害の可能性も否定できない.今回の症例の病態は,セレウス菌感染を契機にβ酸化障害を来したと考えられた.
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【原著】
■題名
乳児高安動脈炎によるMiddle aortic syndromeに対するステント治療
■著者
神戸市立医療センター中央市民病院小児科1),京都大学大学院医学研究科発達小児科学2) 山川 勝1) 冨田 安彦1) 宮越 千智1) 岸本 健次1) 原田 明佳1) 神田 健志1) 田村 卓也1) 田場 隆介1) 辻 雅弘1) 宇佐美 郁哉1) 春田 恒和1) 斉藤 潤2)
■キーワード
高安動脈炎, Middle aortic syndrome, ステント, 乳児, 高血圧
■要旨
高安動脈炎は日本をはじめアジアの若年者に多発する大型血管炎であるが,乳児例は極めて稀である.時に胸腹部大動脈の狭窄から上半身の高血圧,下半身の潅流不全を来す重篤な病態,middle aortic syndrome(MAS)を合併し,その治療は未確立である.我々は発熱遷延後呼吸循環不全に陥り救急受診した高安動脈炎の11か月女児例を経験した.心エコー上拡張型心筋症が疑われたが,高血圧,血管雑音を認めドプラー心エコー精査施行,腹部大動脈血流加速を指摘した.MRIおよび血管造影上胸腹部大動脈狭窄(径2×長さ40 mm,圧較差60 mmHg)を認めMASと診断した.薬剤抵抗性高血圧が遷延したためバルーン大動脈拡大術およびステント(Palmaz®φ7 mm×39 mm)留置を施行,狭窄解除,圧較差消失を得た.以後5年間血管炎の鎮静と正常血圧を維持している.MAS乳児例に対するステント治療は救命的治療および相当期間の症状寛解に有用と思われた.
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【原著】
■題名
脳梗塞を合併した川崎病の1例
■著者
県立広島病院小児科1),同 小児腎臓科2),広島市立舟入病院小児科3) 木下 義久1) 坂野 堯1) 小野 浩明1) 古江 健樹2) 大田 敏之2) 下薗 彩子3) 野本 勝弘3)
■キーワード
川崎病, 脳梗塞, 免疫グロブリン不応例
■要旨
川崎病の回復期41病日に,脳梗塞をきたした6か月男児を経験した.本症例は免疫グロブリン静注療法(IVIG)不応例で,メチルプレドニゾロンパルス(m-PSL)とプレドニゾロン内服による後療法,シクロスポリンA(CyA),インフリキシマブなどの治療により寛解がえられた難治性の川崎病であった.29病日から39病日までウイルス性と思われる嘔吐下痢症に罹患した後,41病日から左片麻痺,けいれんが出現し右脳梗塞と診断された.出血性梗塞は生じなかったため,抗凝固療法を継続しながら保存的に経過観察した.1か月後には左の手指の不全麻痺が残存していたが,それ以外の左片麻痺は回復し,けいれんの再発もなかった.本症例のような難治性川崎病で,冠動脈瘤を合併した場合には,全身の血管炎も高度に生じていると考えられる.血管炎に脱水やIVIG投与による血液粘稠度の亢進などの状態が加わり,脳梗塞が生じる可能性もあることを考慮する必要があると考えた.
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【原著】
■題名
けいれん重積後反復性けいれんを認めなかったが拡散能低下を呈した4例
■著者
公立昭和病院小児科 石井 ちぐさ 小田 新 石川 涼子 野田 雅裕 大場 邦弘 成井 研治 野田 絵理 河野 寿夫
■キーワード
拡散強調画像, 頭部MRI, けいれん重積型急性脳症(AEFCSE), ビタミンB6
■要旨
けいれん重積型急性脳症(acute encephalopathy with febrile convulsive status epilepticus以下AEFCSEと略)は2000年に塩見によって提唱された急性脳症の1型である.典型例ではけいれん重積で発症し,数日間のインターバルの後再度反復性けいれんが出現する.この前後でMRI拡散強調画像(DWI)の病変部皮質下線状高信号が出現し,数か月かけて同部が皮質萎縮を来すものである.近年症例の積み重ねにより,反復性けいれんをおこさず画像診断等で診断される例もあることが知られてきている.我々は,AEFCSEと思われる画像所見を呈しながら,反復性けいれんを認めなかった4症例を経験した.4症例は1歳から6歳でいずれもけいれん重積で発症した.第1〜2病日にビタミンB6投与を開始し,全例で第5〜6病日のDWIでAEFCSEと思われる所見を認めたが,反復性けいれんの出現はなかった.2例で画像上軽度の皮質萎縮を残したが,後遺症はほとんど認めなかった.画像所見から4例はAEFCSEであると考えられた.AEFCSEで,反復性けいれんを認めなかった例は過去の報告でも存在しており,軽症例であった.4症例はもともと軽症例であった可能性もあるが,全例早期のビタミンB6投与を受けており,特にけいれん3時間以内に開始できた2例では萎縮も認めず,ビタミンB6がAEFCSEの軽症化に有効である可能性を示唆するものであると考えられた.
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【原著】
■題名
難治性てんかんの発作増悪に伴う精神運動退行に対するフェノバルビタール大量療法の有効性
■著者
豊橋市民病院小児科 牧野 泰子 野村 孝泰 竹内 幸 伊藤 剛 小山 典久 横地 健治
■キーワード
遷延性発作後脳症, 非痙攣性てんかん重積, フェノバルビタール大量療法, 複雑部分発作
■要旨
難治性てんかんの発作増悪に伴う精神運動退行と考えられる患者に対し,フェノバルビタール(PB)大量療法を試み有効であったので報告する.症例は精神発達遅滞の6歳男児で,左右前頭部に独立した棘徐波焦点を持つ二次性両側同期化による強直発作,複雑部分発作などを認める難治性てんかんであった.発作が頻発となった後,数か月の経過で活動性が徐々に低下し,歩行も経口摂取も不能となっていた.各種治療に抵抗性であったためPB大量療法を試みた.早期導入を図るため臨床薬理学的手法を用いた.低血圧,呼吸抑制など問題となる副作用は認めず,一般病棟での管理が可能であった.また歩行も可能となり臨床症状の改善がみられた.難治性てんかんの発作増悪に伴う精神運動退行に対しPB大量療法は試みるべき有効な治療法である.
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【原著】
■題名
痙攣後の肺水腫の1例
■著者
藤沢市民病院小児科 柳町 昌克 原田 知典 柴崎 淳 福島 亮介 小澤 礼美 石田 史彦 富田 規彦 辻 聡 青木 理加 佐藤 厚夫 佐近 琢磨 立石 格 内海 祐司 船曳 哲典
■キーワード
肺水腫, 上気道閉塞, 神経原性, 小児, 遅発性
■要旨
痙攣後に肺水腫を来した神経原性肺水腫の13歳の男児例を経験した.症例は,痙攣後に呼吸障害を認めたが肺水腫の診断に苦慮した.臨床症状は酸素投与などの支持療法で改善した.痙攣後は神経原性肺水腫を来すことがあり,呼吸症状にも注意しながらの管理が必要である.
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【論策】
■題名
わが国の小児造血器腫瘍診療施設の実態
■著者
国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター1),茨城県立こども病院2),愛知医科大学小児科3),京都大学大学院小児発達医学4),日本小児白血病リンパ腫研究グループ5) 堀部 敬三1)5) 土田 昌宏2)5) 鶴澤 正仁3)5) 中畑 龍俊4)5)
■キーワード
小児造血器腫瘍, 小児白血病, 診療体制
■要旨
小児造血器腫瘍の標準的治療法の確立と質の高い臨床試験を行うために2003年にわが国の全ての小児白血病研究グループが結集して日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)が設立された.この結果,わが国のほぼ全ての小児造血器腫瘍診療施設がJPLSGに参加していると考えられる.今回,JPLSG参加施設の基本情報把握のため施設調査を行い,わが国の小児造血器腫瘍の診療実態と今後の研究基盤および診療体制の整備について検討した.方法は,調査票を郵送にて送付回収した.回収率は100%で186施設について検討した.主な結果は,都道府県別の施設数は,2施設以下27県,10施設以上3都府県.小児血液腫瘍担当医師数が2名以下96施設,施設責任者もしくは実務担当者が血液専門医でない施設78施設,小児外科腫瘍を診療している施設108施設,2005年度に造血幹細胞移植を実施した施設111施設,小児血液専任のデータ管理者がいる施設10施設.小児造血器腫瘍の診療は,少ないスタッフで固形腫瘍や移植医療とともに行われている実態が明らかとなった.施設間格差は未だ大きく,大都市圏での施設の集約化,地方施設の診療スタッフ確保,さらに専門医療の教育研修システムの構築が急がれる.また,臨床試験を円滑に行うには意識改革とともにスタッフの負担軽減に繋がる支援体制の強化が必要と思われた.
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【論策】
■題名
共用試験成績と小児科臨床実習現場における評価の関連
■著者
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科小児発達機能病態学分野 野村 裕一 今中 啓之 四俣 一幸 江口 太助 田邊 貴幸 根路銘 安仁 永迫 博信 河野 嘉文
■キーワード
共用試験, CBT, OSCE, 小児科臨床実習, 指導医評価
■要旨
共用試験成績と臨床現場における指導医評価の関連について検討した.【方法】平成18年度に小児科臨床実習を行った87名で,Computer Based Test(CBT)やObjective Structured Clinical Examination(OSCE)の成績((1)医療面接,(2)診察(頭頸部・胸部・腹部・神経診察),(3)救急)と指導医による評価(a.診療実習態度,b.診察・コミュニケーション能力(診察能力),c.医学知識)の関連について検討した.【結果】CBT成績は医学知識の評価(r=0.293,p=0.006)と正の相関を認めたが,診療実習態度との相関は認めなかった.OSCE成績は診療実習態度,診察能力,医学知識の評価と有意な正の相関を認めた.診察能力の評価はOSCE成績の中でもOSCE診察と正の相関を認めたが(r=0.249,p=0.020),OSCE面接とは相関しなかった.共用試験の各項目を独立変数としたStepwise解析では,医学知識の評価はCBTが,診察能力はOSCE診察が規定していた.【考案】CBT・OSCE成績が小児科臨床現場の評価をそれぞれ規定していたことから,共用試験成績の悪い学生における実習時の指導強化が必要とも考えられた.OSCE面接と診察能力の臨床現場の評価が相関しないことから,小児科診療の特殊性を考慮した実習前の指導も必要である.【結語】小児科臨床実習現場の指導医による学生評価と共用試験成績には正の相関を認めた.実習効果を高めるために共用試験成績を考慮した指導体制構築の必要性が示唆された.
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